電話越しの君へ2

こんにちはmacです。前回に引き続き 電話越しの君へ をご紹介させていただきます。

それからはワークショップの打ち合わせと言って週一回は電話で連絡するようになった。

年齢が近いせいもあり共通の話もあり、かなり盛り上がることもしばしばあった。

一ヶ月が経つ頃には、ワークショップの話は完全に忘れ 日頃の出来事や気づきを言い合う仲になっていった。

彼と私は 性格はなんとなく似てはいたが生活している環境は完全に別世界。

私はサラリーマンで住まいは都会とは言えないが市街地、彼は自営業農家で田舎に住んでいた。それだけに価値観に少し違いがあり、それがかえって面白かった。

それはそれは色々ことを語り合った。

まだ一度しか彼とは会っていないのに、こんなにも彼に打ち解けられるのだろう?不思議だった。彼もそう言っていた。

前世に何か深い関係だったのか。そんな風まで思ってしまった♥

 電話越しの彼とのやり取りは私にとって本当に心の支えになっていた。私自身、妻以外に心を許すことはほとんどない。
 自慢ではないが、友達という友達はいなかった。本音で話すことから逃げていたのだろう。この毒舌に周りにいる人が気づいたら。友達になってくれる人なんていない。見た目は自分で言うのもなんだが優しそうに見える。だから尚更本音は言えない。そう思い込んでいた。

 彼は僕の毒舌を笑ってくれた、受け入れたくれた、包み込んでくれた。

感謝の気持ちでいっぱいだ。ありがとう。

つい時間を忘れ話し込んでしまう。遅くなってしまい私から電話を切ろうとすると彼は

「お願い切らないで」

 女の子の様に甘えてくる。まさか・・・と思ったが下ネタも頻繁に連発していたので、それは無いだろうと自分に言い聞かせた。


今思えば彼の中に何か寂しさが隠れていたサインだったのかもしれない・・・ 

 そんな日々が続き、季節は夏から秋へと移っていく


 つづく



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